明け方、目が覚めて寝れなかったのでテレビをつけてみた。
NHKの「昭和のSL映像館」が流れてきた。
潜在意識に刻まれてる懐かしい景色が映されていた。
1編成の機関車の少し後を追従し走る機関車。
今だったら許されないだろうし、ATCで止まってしまうだろう。
狭い橋梁の上でカメラを構え、すぐ横を機関車がすり抜ける。
これも、今だったら許されないだろう。
3両連結の機関車。各機関車には運転士と機関員。大量の貨車を引き、最後の車両にも多分乗務員が乗っていたのだろう。
そういえば、そのころの旅客機も、機長、副操縦士、機関士、航空士の4人で飛ばしてた。
技術を革新し、合理化を追求し、今や一人の運転士で貨車を引き、最後尾に人が乗れるような車両はくっつけてない。旅客機は2人で飛ばしている。
気軽に旅行にいけるようになったのかもしれないが、終身雇用は崩れ、非正規雇用が拡大した。
世の中、いっぱい便利になったが、果たしてそれに伴って人々の生活は豊かになったのだろうか。
エクセルで無茶苦茶簡単に計算できるようになったのに、そろばんで計算していた時代より労働時間が短くなっている訳ではない。
世の中、個が大切にされるようになったが、果たしてそれに伴って社会は良くなっただろうか。
近所のおばちゃんにごちゃごちゃとうるさいこと言われなくなったけど、コミュニティーが崩壊し犯罪が増えた。
島田紳助が、かなり昔こういうことを言っていた。
梅田で、バスでスキーに行く学生達を見たんですわ。
ええな~と思ってね。
俺にはもうスキーに行く時間はない。でも、彼らに比べてお金はもっている。
彼らはお金は無いだろうけど、スキーに行く時間はある。
今こうしてテレビにも出さしてもらってるけど、本当にそれが幸せなんだろうかと思うことがある。スキーに行けるほうが幸せじゃないのかと。
そして、幸せっていうのは、みんな同じ一定量なんだと思うんですわ。本当にそうだと思う。
ウランを燃やし、安定的に、短期的には安価なコストで電気を得ることができた。
そして、快適な生活を享受した。
でも、取り返すことができないとてつもない大きなものを失った。
- 関連記事
-